1. AR Fukuokaって?
AR(Augmented Reality:拡張現実感)技術を実際に体験しながら学ぶことをメインに、開発のハンズオンや最新機器の体験会を行うなど、福岡を中心に活動しているARコンテンツ作成勉強会(#AR_Fukuoka)というコミュニティです。
AR Fukuokaやそれに関連した1年間の活動を振り返ると、合計で47回もの勉強会開催やイベント登壇をしていました。そこで今年も一年の活動をまとめてみます。
2. イベント開催
2.1. コロナ以前(~2月末)
今年のAR勉強会は熊本からスタート。Magic Leap Oneを中心にHoloLensなどのARデバイスの体験会とOpenCVを使ったARコンテンツ開発ハンズオンを開催し、県外で初めて10回の開催を達成しました。第1回から熊本での開催をサポートしてくれている早井さん有難うございました!
一方、福岡市内では、AzureKinectで計測したPoint Cloudを配信するアプリのハンズオンを送信編と受信編でそれぞれ開催しました。ちなみに受信編は前年にも開催していましたが、好評だったため織りなすラボ(panasonic)との共同イベントとしての再開。
また今年は、自分以外の色々な人にも発信してもらいハンズオンの幅を広げようという事で宮田さんによるBlenderモデリングや、石本さんによるVFXGraphを使ったエフェクト、甲斐さんによるAIを使ったリアルタイム数字認識などのハンズオンも開催しました。
と、ここまでは非常に順調にハンズオンを開催してきましたがその後、コロナウィルス感染拡大の影響で1か所に人が集まるイベントの開催が難しくなり、3月に予定していたのんさん主催の360度画像を使ったハンズオン以降のイベントを自粛せざるを得なくなりました。
2.2. コロナ以降(3月~初夏)
オフラインイベント自粛中にも何かしたいと考え、自分のスキルアップを兼ねたオンラインもくもく会を開催。技術的な題材としてOpenCV(8回)やthree.js(3回), AR.js(1回), SparkAR(1回)などを勉強しました。ただし、普通に自習するだけではイベント化する意味を感じなかったため、毎回テーマを設けてイベント時間の半分くらいを使ってツールの使い方や技術的な意味を解説しながら手を動かすことにしました。
こうすることで、初めてその技術に触れる人にとっての導入になり、自分としても人に話すことによって頭の整理になることを目指してみました。もちろん本当にもくもく勉強したい人は音声を切ってもOKとしました。
今思うと、この時はオンラインで話すことに慣れていなくて結構苦労していました。その一方で福岡県外からの参加者が一気に増えてAR Fukuokaのオンラインイベントの需要を把握できました。
[OpenCVもくもくネタ]
[Three.jsもくもくネタ]
[AR.js自習会]
また、オンラインコミュニケーションにも興味を持ちspatial.ioの体験会も5月と8月に開催しました。spatial.ioはここ最近でスマホ対応や各種機能も充実してきているので来年も体験会を開催したいと思います。
このようにオンラインでできそうなことを取り組む間に、ハンズオンの再開準備をすべく、まずは話慣れたA-Frameを使ったWebARハンズオンのオンライン版も試しに開催。
2.3. コロナ以降(初夏~年末)
ここまででだいぶオンラインイベントにも慣れてきたという事でハンズオンを本格的に再開。まずは新ネタ、MRTKを使ったHoloLensアプリ開発入門。こちらは意外と好評だったため8月にも再開催しました。
[MRTKハンズオン(初回:6月開催)]
[再開催の様子]
他にも、2月のハンズオン以来のAIネタとしてmediapipeを使った顔認識ARにも挑戦。MRTKハンズオンとは異なりプログラミング要素が多く主催者としては、参加者に考え方や手順を分かりやすく伝えるための工夫や、躓いた時のリカバー方法について試行錯誤する良い機会となりました。皆さんのツイートを見る限り楽しんでもらえていたようなので多分成功。
そしてオンラインでの技術解説の経験の集大成となったのが11月に開催したOculus Questハンズオン。A-Frameとjavascriptを用いて3D空間の構築からコントローラを用いたインタラクションについて解説しました。少人数制のAR勉強会としては初めて70人の参加者を対象に解説をしましたが、大きなトラブルもなく勉強会を進行でき、プログラマ以外の方からも大変好評でした。(それ以前のハンズオンはあまり良くなかったのかなと複雑な気分)
また、ハンズオン以外にもテーマを設けたLT会を開催。第1回はHoloLensゆるっとLT会としてHoloLensを題材としました。正直なところ、このイベントの相談をしていた北海道のじゅんさんと自分の知り合いが数名参加する程度かなと予想していましたが、それに反して各地から登壇者がエントリー。普段聞けない話を聞けてとても楽しい会になりました。
さらに年末にかけてコミュニティ連携LTイベントを開催。これは昨年末に福岡で開催されたコミュニティ合同LT会でAR Fukuokaの2020年の目標として話した「他コミュニティとの連携」を実現するために開催したもの。イベント名は技術の交差させるという意味を込めてxTech(クロステック)ゆるっとLT会としました。
第1回目は石橋さんを中心に活動しているxAI Meetup、第2回目は山田さんを中心に活動している女子だらけの電子工作と一緒に開催しました。いずれも各のコミュニティにいるだけでは聞けない話を聞けただけでなく、次の開発ネタのヒントを得た人もいたりして良い会になりました。来年もこのイベントは続けていきたいと思っているので、一緒に開催してくれるコミュニティやお勧めのコミュニティの情報をお待ちしています。
3. その他の活動
3.1. EFC福岡アワード受賞
福岡市が取り組んでいるエンジニアフレンドリーシティの一環として設けられた表彰制度のコミュニティ部門でアワードを受賞しました。
3.2. 勉強会つながりの人との実験
AR勉強会やそれに関連する活動の中で知り合った方々に試作中のシステムの実験を手伝っていただきました。来年も色々と試作するのでまたお手伝いいただけると嬉しいです。
[Point Cloud ストリーミング]
今日は北海道の@jun_mh4g さんと福岡-北海道間でのPoint Cloudを配信を使った通話のテスト。福岡側からKinectで撮影した人の姿を北海道側のOculus Quest2で表示。また逆にQuestや手の動きをアバターとして福岡側のPCに表示。意外と普通に会話できて面白かった。#AR_Fukuoka #AzureKinect #Quest2 pic.twitter.com/6UbiCrgN7l
— TakashiYoshinaga Ph.D. (@Taka_Yoshinaga) 2020年11月8日
今日は @hinzka さんに協力いただき、ポイントクラウド配信の実験。そのうちの1つとして、送信側をiPadのLiDAR、受け側はnreal lightで動かしてみた。#nreal #lidar #madewithunity @Nreal pic.twitter.com/qHCVRJOoEE
— TakashiYoshinaga Ph.D. (@Taka_Yoshinaga) 2020年12月6日
[筋電シューティング]
中で見えているのはこれ #AR_Fukuoka #HoloLens2 #エンジニアカフェ pic.twitter.com/uewwL2GKgX
— TakashiYoshinaga Ph.D. (@Taka_Yoshinaga) 2020年8月22日
[HoloBox]
3.3. 勉強会つながりの人との論文投稿
AR勉強会をきっかけに知り合った九州大学医学部の藤淵先生とその学生の西さんと放射線分布のAR可視化に関する論文を投稿し、Society for Radiological Protectionに採録が決定しました。
4. まとめ
今年はコロナの影響を受けつつも、ハンズオンや技術解説を中心とした活動ができました。他のコミュニティとのコラボも含めるとほぼ毎週どこかで登壇しているくらい沢山の機会に恵まれとても楽しい一年になりました。また、オンライン化したことにより国内外から新規参加の人も増え、多くの人にARを中心としたxR関連技術に触れてもらえ悪い事ばかりではないなと感じました。この勢いで来年も楽しめること(特に自分が)を企画して取り組んでいきます。
今後も新規の参加者はもちろん、勉強会でやってみたいネタや講師の立候補、福岡県外での開催リクエストお待ちしています!